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zoom RSS 鵺栖町あやかし譚363

<<   作成日時 : 2012/03/28 23:37   >>

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そして3人は、鵺栖の町へ戻った。

*  *

『…そうか、分かった』
アメリカへはもう帰らない。そう告げた時の類の返事は、意外と落ち着いたものだった。
『こっちは元々、ユェンは死んでる事になってるから、心配ないよ』
「あー…それはそれで複雑だけど…うん、ありがとう類」

幻は自分が死んでいる事に気付かず人々と接していたが、目の前からその姿が消えると、周囲の人間はみな幻が死んだ事を思い出した。
来日からもうすぐ1年が経とうとしている。もう幻が死んだ事を認識していない者はいない。
留学と称し日本へ来た時に、幻はアメリカでの居場所を失っていたのだ。

『それにしても…ユェンが精霊にねえ』
「僕だってまだあんまり自覚ないよ」
幻はまず、『人でない自分』に慣れる所から始めなければいけなかった。
今はだいぶ慣れたが、それでも自分が神であるという自覚は薄い。

神になる前と同じように、学園に通って宮本達と遊び、社の祖父の神社の仕事を手伝い、桜の木まで真稚を迎えに行き、社の作ったご飯を食べ、あやかしごとをこなした。
何も変わらない。変わらず、楽しい日々だ。
『そのうちまた日本に会いに行くよ』
「そうしなよ。もうすぐ桜が咲くから」

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